「寝苦しい夜」が増えてる気がする…
夜になっても暑さが引かず、寝つきが悪い。
そんな「寝苦しい夜」に、心当たりはありませんか?
最近よく耳にするのが「熱帯夜が増えてる」という声。
実際に、気象庁のデータからもその傾向ははっきりと現れています。
この記事では、大阪を例に「熱帯夜の割合がどう変化してきたか」を可視化しながら解説していきます。
熱帯夜って何?定義と基礎知識
「熱帯夜」とは、夜間(最低気温)が25℃以上になる夜のこと。
明確には、前日夕方から当日朝までの最低気温が25℃以上であれば、その日は熱帯夜にカウントされます。
注意したいのは、「昼の暑さ」だけではなく、「夜の涼しさが失われている」という点にあります。
【データ比較】大阪の熱帯夜の推移(2020〜2024年)
ここでは、過去5年間の「7月における熱帯夜の発生頻度」を比較してみます。
- 2020年:11日(約35%)
- 2021年:13日(約42%)
- 2022年:15日(約48%)
- 2023年:18日(約58%)
- 2024年:21日(約68%)
※各年の7月は31日で計算
👉 年を追うごとに、熱帯夜の割合が確実に増加しています。
なぜ熱帯夜が増えているのか?
熱帯夜が増加する背景には、以下のような要因が考えられます:
-
ヒートアイランド現象
→ アスファルトや建物に蓄積された熱が夜間に放出され、都市部は冷えにくい -
地球温暖化の進行
→ 年平均気温の上昇が夜間にも影響を及ぼしている -
住宅の密集と風通しの悪化
→ 自然な放熱や風の流れが妨げられ、熱がこもりやすい環境に
熱帯夜がもたらす健康リスク
夜間に体温が下がらないと、睡眠の質が低下します。
睡眠不足は、以下のような問題を引き起こす可能性があります:
- 判断力の低下・集中力の欠如
- 熱中症へのリスク増加(疲れが取れず蓄積)
- メンタルバランスの乱れ(いら立ち・うつ傾向)
今日からできる「熱帯夜対策」
- ✅ 扇風機とエアコンの併用(風を循環させる)
- ✅ 就寝前のシャワーや足浴(体温を下げてから布団へ)
- ✅ 冷感寝具・アイスノンの活用
- ✅ 窓を少し開けて風の通り道をつくる(防犯には注意)
おわりに|「暑さ」は夜にも忍び寄る
私たちはつい、昼間の暑さばかりに意識が向きがちです。
しかし、睡眠という“無防備な時間”にこそ、気温の影響は大きく現れるのです。
「夜が暑くなった」という実感は、単なる気のせいではありません。
体感とデータの両方から、暮らしを見直すきっかけになれば嬉しいです。