「黒歴史ばっかり思い出して、楽しかったことはなぜか思い出せない…」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?
ふとした瞬間に蘇るのは、恥ずかしかった過去や失敗の記憶ばかり。
なのに──幸せだった瞬間ほど、なぜか思い出せない。
実はこれ、“脳の仕組み”に理由があるんです。
なぜ“黒歴史”ばかり鮮明に覚えているの?
脳は、記憶を感情の強さと重要度でフィルターにかけて保存します。
とくに「恥ずかしい」「怖い」「つらい」といったネガティブな体験は、
“生き延びるための危険信号”として優先的に記憶されやすいのです。
いわば脳は、
「次に同じ失敗をしないように」
と、黒歴史をくっきり刻み込んでくれているんですね。
幸せな記憶は“上書き”されやすい?
一方で、幸せな体験はどうでしょう。
「楽しい旅行」「おいしいご飯」「大切な人との時間」──
どれも心地よい記憶ですが、脳はそれらを“安全な体験”とみなして重要視しません。
さらに、似たような幸福体験が積み重なると、
脳はそれを**「ひとまとめ」にして上書き保存**してしまいます。
✅ たとえば:
- 毎週末に食べるお気に入りのスイーツ
- 毎年恒例の帰省や花火大会
→ 類似体験が多いため、記憶が“ぼやけて”しまう
思い出す力を育てる“3つの小さな習慣”
でも大丈夫。
**記憶は「思い出すことで、強くなる」**という性質があります。
以下のような行動で、幸せな記憶は深く刻まれるようになります:
- 📓 寝る前に「今日よかったこと」を3つ書く
- 💬 誰かに「今日のうれしかったこと」を話す
- 🖼 写真を見返して、「その時の気持ち」を言葉にする
🧠 脳は「これは大事なんだ」と認識することで、記憶の優先度を上げてくれるのです。
おわりに:「記憶」は、選び取れる
記憶とは、“ただ残るもの”ではなく、“育てていけるもの”です。
だからこそ──
「嬉しかったこと」「救われた瞬間」「心があたたかくなった日」
そんな幸せを、ちゃんと心に残していくために。
今日から、あなた自身の“思い出す力”を育ててみませんか?