「うわ…なんであんなこと言ったんだろう…」
寝る直前、ふと布団に入った瞬間に思い出す“過去の黒歴史”。
今日の出来事でも、数年前の失敗でも、不意に脳内で再生されて止まらなくなる——そんな経験、ありませんか?
実はそれ、“脳が元気に働いている証拠”かもしれないんです。
なぜ“寝る前”に黒歴史がよみがえるのか?
脳は眠りに入る前、静かな環境で一日の記憶を整理しようとします。
特に「恥ずかしい」「後悔した」という感情と結びついた記憶は、より強く再生されやすくなる傾向があります。
これは人間の生存本能とも関係しています。
過去の失敗を繰り返さないように、脳が“注意すべき記憶”としてマークし、再学習しているのです。
つまり、思い出しているのは“成長しようとしている証”とも言えるのです。
黒歴史を思い出せるのは「脳が正常に動いている」証拠
- 記憶が引き出される=海馬がちゃんと働いている
- その記憶に感情が乗っている=扁桃体も正常
- 過去と現在を比較している=前頭葉が活性化中
つまり、「黒歴史が浮かんでくる」状態は、脳の記憶・感情・判断機能がしっかり動いているサイン。
安心していいんです。
黒歴史にとらわれすぎないための対処法
1. 思い出すこと自体を否定しない
「またあれ思い出してる…」と責めるのではなく、
「ちゃんと整理しようとしてるんだな」と受け止めてあげましょう。
2. 「がんばってた自分」を肯定する
過去の自分を否定するのではなく、
「あの時なりに精一杯だった」と見方を変えてみる。
3. 身体感覚に意識を戻す
黒歴史で思考が暴走しそうなときは、深呼吸や手足の感覚に意識を向けることで、今この瞬間に戻ってこれます。
4. 紙に書いて“外に出す”
思い出したことをノートに書き出すことで、頭の中だけでぐるぐるしないようになります。
翌朝見返すと「意外とたいしたことない」と思えることも。
おわりに
誰にでも、思い出すと顔が熱くなるような“黒歴史”はあります。
でもそれを思い出せるのは、あなたの脳がちゃんと整理し、前に進もうとしているからこそ。
そして——
思い出すたびに少しずつ、その記憶は薄れ、やがて「成長の証」に変わっていきます。
夜、思い出してしまったとしても。
そっと深呼吸して、「脳が今日も働いてくれてるんだな」と、やさしく受け止めてみませんか。